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サイキック・クリーチャーはどうして導入されなければならなかったのか

サイキックの話です。



1.売上


当時、一部のプレイヤーから拒否反応が出ていたサイキック・クリーチャー。
なぜあのようなデザインが行われたのでしょうか。


2.ブライアン・ティンスマン

ブライアン・ティンスマンという名前をご存知でしょうか。彼はウィザーズで働いていた偉大なデザイナーですが、殆どの方はご存じでないと思います。ですので理解の一助として、下に彼がデザイン・リーダー、あるいはデザイナーを務めたエキスパンションを挙げてゆきます。

*デザイン・リーダー(MtG)
ジャッジメントスカージ神河物語神河救済時のらせんPlanechaseエルドラージ覚醒アヴァシンの帰還
*デザイナー(MtG)
ミラディンイーブンタイドアラーラの断片基本セット2010

*デザイン・リーダー(DM)
バイオレンス・ヘヴンバイオレンス・クリエイターパーフェクト・ヘヴンバトル・ギャラクシーサイキック・ショック
*デザイナー(DM)
ロックオン・ヒーローズウルトラ・デュエルグレイテスト・チャンピオン

経歴を見ていただければなぜ今回ティンスマンという名前を出したのかもお分かりいただけると思います。そう、サイキック・クリーチャーが初登場したエキスパンションであるサイキック・ショックのデザイン・リーダーこそがブライアン・ティンスマンなのです。

彼が初めてDMに携わったのは極神編(2007年販売開始)。DMのデザインに関わっており、後にバトルスピリッツを手掛けるマイケル・エリオットがギルドパクトを最後にウィザーズを離れた時です。
極神編で初登場したギミックであるゴッド・リンクは反転カードをもとにしているということですが、ティンスマンは神河物語のデザイン・リーダーも務めているので納得できる話ですね。

さて、彼が大型エキスパンションをいくつも担当した経験豊富なデザイナーであるというのはおおよそご理解いただけたと思います。また覚醒編当時、DMに携わるのが初めてではなかったことも。
そんな彼が初期サイキック・クリーチャーの持つカードパワーを予測しきれなかったとは思えません。

あのカードパワーがデザイン・ミスでないとすれば。
メビウスは、チャクラは、一体何を意図してデザインされたのでしょうか。


3.時間の奪い合い

デュエルマスターズにおいて、競合商品とはなんでしょうか。
コナミの遊戯王?
バンダイのバトルスピリッツ?
ブシロードのヴァンガード?
おそらくどれも、競合商品の一つではあるでしょう。しかし、最も強力な競合相手はこの中のどれでもありません。

それは、任天堂のポケットモンスターです。

以前の記事に載せた売り上げをもう一度、新たな視点で見直してみましょう。
まず、ポケモンのナンバリングタイトルの発売日を下に記します。
ルビー/サファイア:2002年11月21日
ダイヤモンド/パール:2006年9月28日
ブラック/ホワイト:2010年9月18日

そして、DMの年度別売り上げを。
2002年度(無印):44億円
2003年度(闘魂編):110億円
2004年度(聖拳編):96億円
2005年度(転生編):109億円
2006年度(不死鳥編):52億円
2007年度(極神編):64億円
2008年度(戦国編):109億円
2009年度(神化編):94億円
2010年度(覚醒編):62億円

売上が大きく下がっている年とポケモンナンバリングタイトルの発売年が重なっていることがわかります。初年度に関しては何とも言えませんが。
DMだけでなく、遊戯王も同様にナンバリングタイトル発売年において売り上げ減少がみられます。また4Gamer.netのバンダイカード事業部インタビューでの「実際,ビッグタイトルのゲームソフトが出る年は,TCGの売り上げも厳しくなる傾向があります。なので,その時期にはかぶせないよう調整することもあるほどですよ。」(太字部分引用)という発言は、ポケモンがTCG業界に対して強い影響力を持っているという推測を裏付けています。

ここでようやくサイキック・クリーチャーの話題に立ち返ることができます。同記事内での「まぁただ,子供達といえど遊べる時間は限られてますから,当然そういったものとは時間の奪い合いになるんですよ。」(太字部分引用)という言葉が大きなヒントになります。
つまるところ、ゲーム機との時間の奪い合いなのです。時間という土俵に立つのならば、1ゲームは短くなくてはなりません。当初ウィザーズが定めたDMフロアルールに記載されていたマッチ戦はもはや実行できない案となったのです。では、1ゲームを短くする方法とは何でしょうか。

最初、それは強力なカードを手に入れやすくする”スーパーデッキ”という形で行われました。しかし再録の多さは2次市場に多大な影響を及ぼし、結果として後年、DASHゴールデンリストが制定されることとなってしまいます。
こうして流通量の制御によってゲームスピードを操作しようという試みは途中で切り上げられました。その代替案として投入されたのがサイキック・クリーチャーだったのです。サイキック・クリーチャーは直前のスパイラル・ゲート規制とも合わさって、ゲームスピードの増加に貢献しました。


4.まとめ

というわけで、今回は「ブライアン・ティンスマンがプレイヤーからの反発を予測できないとは思えない」という話をとっかかりとして、「サイキックはゲームスピードを早めるためにデザインされたのではないか」という可能性について話しました。

超次元の導入が発表されてから3年近く立とうとしています。その間、プレイヤーも次第に新しいシステムに慣れて使いこなすようになり、超次元以外の選択肢も新たに生まれ・・。
ティンスマンはアヴァシンの帰還を最後にウィザーズを去りました。マイケル・エリオットが去った時と同じように、デュエルマスターズはこれからまた大きく変わっていくのでしょうか?



マーク・ローズウォーターイニストラード発売に際して、「日本ではトレーディング・カードゲーム市場が活況であり、数多くのTCGが発売されている。そのため、デュエルマスターズのチームはよりギリギリのラインを追求している。言ってみれば、デュエルマスターズの世界は銀枠世界なのだ。」(太字部分引用)と述べています。
どう変わるのであれ、デュエルマスターズはきっと面白いゲームであり続けるでしょう。


5.参考
猿缶原理 わむ麺付き



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テーマ : TCG
ジャンル : ゲーム

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No title

個人的に言わせて頂ければ、サイキックは好きだったんですけどねぇ…
サイキックの場合だとSRなんかを必要とするときに
複数加えるのが通常なデッキと異なって
一枚あればいいってなるんでお財布に優しいじゃないですか
パックを大量に購入できない子供目線でみるとドロマー超次元なんてほとんどコモン、アンコモンで揃えられてガチに近い形に出来るのはある意味理想的だったと思います
そういう意味でパックの売り上げ数はSRの為に大量に買われていた
今までと比べて相対的に落ちますし、仰る通り対戦の高速化を目指した
カードパワーの底上げとがうまく噛み合わずに終わった結果
運営もユーザーも得しない覚醒編が生まれたんじゃないかなぁ、と自分は想像してしまいます

Re: No title

こんにちはー。

>そういう意味でパックの売り上げ数はSRの為に大量に買われていた 今までと比べて相対的に落ちますし
前の記事でQB君からコメントをいただいた時も思ったんですが、これ実際どうなんでしょうね。
少なくとも周りでは買う箱の数が落ちた人間を見てないんですよねー。少なくとも販売初日は金があるやつは買うしない奴は買わないという今迄通りの展開でした。
SRのためというよりは対戦の高速化を目指したがゆえに多くのカジュアルデッキが切り捨てられてしまい、その層が買わなくなったんじゃねぇかなぁと思っております。後ポケモン。

ゴールデン・ドラゴンの売れ行きが良かったのもBW2が小学生にとってはそんなに面白くなかったからじゃねーかという話もありますし、今年の10月でしたっけ?XYでどーなるのかがまた楽しみですな。

良かったらまたコメントください。

No title

結局どういうことだったんですか?

Re: No title

No title

記事拝見しました。
デザイナーのブライアン、そして市場とポケモンの影響についてなのですが
丁度、彼の著書を読んでいたときに記事を見て驚きました。
彼の著書でも市場やMTG、D&Dと並んでポケモンカードについて触れられていたのです。
デザイナー1人の意見が全てではないのかもしれませんが、製作者も市場やポケモンの影響力はわかっているのでしょう。
デュエルマスターズもポケモンも同じ雑誌に掲載されるからこそ、ターゲット層も同じであるということに気づかされました。
でもそういったユーザーが両方に興味を持っているというのはどこか安心さも感じます。

Re: No title

ありがとうございます!

ティンスマンが本を書いているとは知りませんでした´ゝ`
ポケカもなんだかんだ古いゲームですし、向こうでも認知されているのですね。
又いろいろと調べていければと思います。
プロフィール

犯人はヤス

Author:犯人はヤス
TCGが好きです。

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